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メタル

お金に使用される金属

普段何気なく使っている硬貨。
近頃急激にすすんだキャッシュレスによって、しばらく使ってないなあ、という方もいるかもしれませんが、ある意味、最も身近な金属であることは間違いないでしょう。
日本の硬貨に使われている金属について考えてみましょう。

 
500円玉
 
素材・・・ニッケル黄銅
詳細成分・・・銅Cu72% + 亜鉛Zn20% + ニッケルNi8%

ニッケル黄銅は白銅にニッケルを加えるたもので、若干の黄色みがあります。
以下の硬貨の中で、最も硬度が高く壊れたり傷が付きにくい性質の金属です。
大きさも一番大きいので、やはり丈夫な素材にする必要があったと考えられます。
 
100円玉 / 50円玉
 
素材・・・白銅
詳細成分・・・銅(Cu)75% + ニッケル(Ni)25%

白銅の特徴は、加工がしやすく、耐蝕性、耐海水性が優れているので、伝熱管や導管などに使用される金属です。
 
10円玉
 
素材・・・青銅
詳細成分・・・銅(Cu)95% + 亜鉛(Zn)3~4% + 錫(Sn)1~2%

青銅は最も古い歴史を持つ金属です。
他にアルミニウムや鉛などを加えたものもあり、古代のメソポタミアや、紀元前の中国で青銅器として使われていたことがわかっています。
特に鋳造に都合のいい、液状化したときに流れやすい性質があり、そのためではないかと思われます。
 
5円玉
 
素材・・・真鍮(黄銅)
詳細成分・・・銅(Cu)75% + 亜鉛(Zn)25%

真鍮は成分比によって名称が変わり、日本では昔から六四黄銅、七三黄銅と言われるものがあります。
建具や楽器にも使われ、ふすまの引手部分や金管楽器のトランペットなど、見覚えがあるのではないでしょうか。
比較的柔らかいため加工性が良く、比重が軽く使用に際しても勝手の良い金属です。
 
1円玉
 
素材・・・純アルミニウム(Al)

アルミニウムは大変軽く、軽銀とも呼ばれます。
1円硬貨は数多く持ち運んでも負担がかかりにくいように、小さく軽く作られているのでしょう。
アルミニウム自体は熱伝導性や伸びも良く、その軽さも特徴として活かして様々な用途に使われています。
特に別の金属との化合によって強度を持たせたジュラルミンは航空機材等に使用されます。
 
 

いかかでしたでしょうか。
日本の硬貨の材質は、偽造防止のために以前は非公開と言われていましたが、現在では造幣局がかなりの部分まで公開しています。
偽造防止対策としては、素材よりもデザインや加工技術に対して、かなりの工夫をしているようですね。
ルーペを使ってよく観察すると、なかなかに複雑で緻密な加工がされているのがわかります。
興味を持たれましたら、ご覧になってみるといいかもしれません。

 

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